しょぼくれライフ

バイク趣味のしょぼくれた老ライダーです!高齢者の立場からの各種バイク批評のブログです。

Nicot PT125って何だ?

最近話題の輸入オフ車、125ccとはいえ今時税込29万円・乗り出し35万円という格安ぶり、しかし画像の通り本格的なオフ車スタイル。前後タイヤこそ19/16ながら足まわりはきちんとオフロード走破仕様。国内メーカーがとっくにラインナップから外した原付オフロードバイク。どこが出しているかというと、中国ニコット。聞いたことないなあ、というのが正直な感想です。

 ニコットHPによると、2016年設立の若い会社で、オフロードバイクに特化、使用部品の半数は自社製造。中国国内販売に加えてフィリピン・ロシア・ウクライナ・米・南ア・アフリカ諸国、そして日本向け輸出が開始されています。

メーカーのWebカタログはなかなかよく出来ていると思います。

空冷単気筒SOHC2バルブ、4段シフト、パワーボックス装備、ライト・ウィンカーともにLED。

エンジン一式はホンダスーパーカブと同じ横置き

補修部品も輸入元アライブが国内に在庫確保、迅速供給が可能。

デジタルメーターパネル、ギアポジションが付いて便利です、

スペックとしては装備重量が96kgでとにかく軽いし、シート高は875mmで細身のオフ車ゆえ万人向け車高、キックも付いてセル不調時にも安心。

オレンジ

グリーン

 

デカールもハイセンスで、なかなかやるじゃないかニコット!

そこで最寄りの取扱店にさっそく行ってみました。

実車はネット画像よりもさらにかっこいいし、乗りやすそうです。

フロントサスにはアジャスター装備

前後輪ともにディスクブレーキ、前輪にはABSも装備

エキパイにはキャタライザー装備、排ガス規制にも対応しています。

しかしカブ型エンジンは、店長さんの言うには、良く言えばコピー、悪く言えばパクリ。だから主要部品はほぼホンダの正規品を流用できるとの事で、考えようによってはパクリは便利なのかな?!、だけとパクられたホンダが放置しているのは、それだけ品質が悪いのかもしれません。

サイレンサーも初回ロットに限り、インナーサイレンサー内蔵

現地では撮り損ねましたが、やはり初回ロットには可倒式クラッチ・ブレーキレバー装備、オフ派にはたまりませんね。

跨がらせていただきましたが、サスが程よく沈むので足付きに不安はありません。クラッチレバーも柔らく長時間乗っても疲れないと思いました。残念ながらエンジンはかけられないという事で音や振動、メーターパネルなどは確認できませんでしたが、跨がった感覚としては小粒ながら純然たるオフ車で、車高も高いので逞しい走破性能が窺えました。店長さんはこのバイクで跳べますよ!と強調されてました。

 

パッと見には申し分ないバイクで、乗り出し35万円でこんないいバイクが買えるんなら買い得だと思いました。

ただ、店長さんは正直な方で、このニコットの品質はやはり価格なりのものだよ、との事でした。致命的な故障はないものの、不具合や修理は頻繁で、ある程度自分で整備でき、故障メンテナンスもまた楽しめるお客さんに買ってもらいたいとの事でした。

もし、店任せでないと乗れないなら、販売店から至近距離の客なら問題ないのかなとも感じました。

ニコットという中国メーカーの評価、そして肝心のPT125もまた、まだ最初のオーナーさんが乗り始めたばかりですから、耐久性等の評価はこれからです。もし、許容範囲の品質や耐久性ならば、入門用のオフ車として需要がありそうです。

 来年には原付免許で125ccまで乗れるようになる法改正が準備されています。125市場の大幅拡大が予想され、高い技術力のある国内メーカーはその商機にオフ車PT125やアドベンチャーNHT125のようなカテゴリーにもラインナップを広げてほしいです。

PT125は何よりもかっこいいし、街乗りもオフロードもこなせそうで、しかも格安ですから私も大いに気になるバイクです。今後のオーナーさんのインプレを早く読んでみたいものです。